株式会社クロノス様(渋谷区本町)の社名サインを製作・施工させていただきました。
同社はロゴマーク変更にともない社名サインの設置を検討していて、看板デザイン・アイデアラボにお問い合わせをいただきました。
打ち合わせにお伺いして新しいロゴマークによるサイン案を見せていただくと、メタリック感のある臙脂色でした。
「これをサインで表現するのは難しいな」というのが第一印象でした。
サインで色のついたメタリック感を出そうとする場合、思いつくのはステンレスにカラークリアー塗装か、メタリックのマーキングフィルムです。
メタリックのマーキングフィルムのサンプルをお見せしても、お客様がお持ちのイメージとは違うようです。
カラークリアー塗装は難易度が高くて看板デザイン・アイデアラボでは対応しておらず、やってくれる塗装屋さんも少ないと聞いていました。
お客様には正直に、カラークリアー塗装は難しく看板デザイン・アイデアラボの社内では対応不可で、やってくれる協力会社があるかどうかも解らない、とお伝えしたうえで、「やれるところがないか当たってみますので少しお時間ください」と話して初回の打ち合わせを終えました。
その後、外部の協力会社さんをあたって、「カラークリアーやってもいいけど、金額は高くなるし、お客さんが求めてる色を出せるかわからないよ。まずはサンプル作るけど、サンプルから有料だよ」ということでした。
カラークリアー塗装は、色の薄いクリアー塗料をステンレスに5~6回重ね塗りして色を出すという手法です。1度塗料を塗って乾かす、乾いたらまた塗って乾かす、これを5~6回繰り返すので、手間は通常の塗装の5~6倍かかります。このようなやり方なので、色の微調整もやりにくいのです。製作日数もかかります。
クロノス様には、こういったカラークリアーの難しさやコストがかかることをお伝えしたところ、「それでいいのでやってください」というお返事でした。
そして、サンプル作成→本製作という段階を踏んで設置したのがこちらです。
ステンレスの切り文字で、深みのある臙脂のメタリックカラーに仕上がりました。
表面にグラデーションはかけていませんが(グラデーションはできない)、見る角度や光の当たり方によって色味が変わり、グラデーションで塗装したかのように見えます。
この仕上がりにはお客様に大変ご満足いただけました。
このような難易度の高い製作にご理解したうえで、それでも弊社に発注してくださったお客様に大変感謝しています。
カラークリアー塗装にご興味のある方は、ぜひ看板デザイン・アイデアラボにお問い合わせください。